2019.02.27更新

「複雑な根管形態をしているな…」と臨床の場で感じるのは上下の一番奥の歯、すなわち第二大臼歯です。
神経の管が1本の場合もあれば2本、3本の場合もあります。
ごくごく稀ですが、4本の場合もあります。

髪の毛ほど細い神経の管をすべて見つけられなければ、歯の根管治療は失敗に終わってしまうかもしれません。
ただすべてを見つけ治療できたとしても、必ずしもその歯の症状が改善するとも言い切れないことが、更に根管治療の難しさを物語ります。

ここで右上第二大臼歯の痛みを主訴に来院された患者さんの症例を紹介します。

下の写真は治療をする前のレントゲンです。

治療前
以前に根管治療をしてあるので神経の管には白く映る充填材が映って見えます。
ただ明らかに1本の根管に充填材が入っておらず、ここが原因で炎症をおこしているのではないかと診断し治療を進めました。

神経の管は3本あり、初回でほぼ根管の清掃・消毒は終わりましたが、一週間経っても症状に変化が認められず。
改めてCTを撮り、三次元的な歯の構造を解析しました。
前述した通り、根管のバリエーションが多い歯で、やはりまだ未処置の根管が残っていたのです。
2回目の来院時に未処置の根管の清掃をしたところ、3回目の来院時には症状も消えたため充填材を詰めて根管治療を終了しました。

治療後

このような時に人間の体が悪いところを治そうとする力は偉大であると痛感します。
私たち歯科医師がしていることは、その力が充分に発揮できるよう手助けをしているだけなのです。

 

歯科医師 木村

contact.png
contact_sp.png